何がある?「オリモノの種類」ニオイ・色・量で見る状態11パターン!

下着を汚したりニオイを放ったり、「不快!」と感じる事が多いオリモノ。でも実は体の状態がわかりやすく表れるので、バロメーターの役割をしてくれるんです。

排卵期などの生理周期から妊娠、性感染症に病気…と体調の変化にいち早く気付けますよ。異変に気付くためにも、まずは種類を知っておきましょう!

オリモノって?

膣や子宮内膜、子宮頸管などから分泌される液体のことを言います。粘膜を潤った状態に保ちながら雑菌の侵入を防いだり殺菌したり、性交時の潤滑剤になったり、排卵期に精子の動きを助けたりしています。

正常な状態の中にもサラサラで液状のもの~トロッとした粘液状のものまで種類があります。また、生理周期によって透明だったり白っぽかったりしますし、下着につくと黄色っぽく変化もします。

気になるニオイですが、膣の中は基本的に弱酸性に保たれているので多少のすっぱい臭いがします。痒みや痛みがなければ正常の範囲なので覚えておいてくださいね。

生理周期による種類

1.茶色っぽい+サラサラで少ない

こちらは生理直後に見られる種類です。直後は残った経血が混じって茶色っぽくなる事があるんですね。また生理特有のニオイが残っている事もありますが、それもだんだん気にならなくなります。サラッとしていて量も少ないのがこの時期の特徴ですね。

2.透明or白っぽい+よく伸びる+量がピーク

こちらは排卵期に見られる種類です。生理~生理直後に一度落ち着いたオリモノがだんだん増えてきて、排卵直前に量がピークに達します。

また排卵日を含む2~3日は透明でトロッとした卵白のような状態に。粘度が高く、一番伸びる時で7~15cmほどと言われています。

女性が一番妊娠しやすい時期ですね。このように分泌の量がピークに達して粘度に変化が出るのも、酸性に弱い精子を保護してより妊娠しやすくするためなんです。

ちなみに、人によっては排卵の刺激(卵子が卵胞から飛び出した刺激)で出血して少量の血液が混じる事があります。排卵出血と言われる現象ですね。1~3日ほどでおさまるのが特徴です。

3.気になるニオイ+白っぽい+量が増える

排卵期が終わるとピークを越えたオリモノは一度減少します。が、生理が近付いてくると再び量が増えて、臭いもキツくなる女性が多くなります。臭いが一番気になるのがこの時期ですね。

色は白く濁っていてドロッとした状態。人によっては生理前から少量の血液が混ざる事もあります。

妊娠の初期症状による種類

1.生理前にサラサラのオリモノが増える

排卵期を越えると女性ホルモンである“エストロゲン”が減少し、妊娠しやすいように体を整える黄体ホルモン“プロゲステロン”の分泌が増えます。

それに伴って生理までの間は白くドロッとした粘り気のあるオリモノに変化します。が、生理前なのにサラサラしてる!しかも量が多い!という種類だった場合、妊娠の超初期症状の可能性があります。

また生理直前はオリモノの臭いがきつくなる傾向にありますが、妊娠していた場合はいつもより臭いが少なくなったり、無臭になったりする事もあります。普段の生理前と比べて変化があったり、心当たりがあるなら早めに婦人科を受診してみる事をオススメします。

2.生理予定日前に血が混じる

妊娠が成立した瞬間に(受精卵が着床した刺激で)出血する着床出血。妊娠したからといって必ず起こる現象ではありませんが、生理予定日の一週間くらい前から血液が混じる種類のオリモノが見られるなら、可能性として考えられます。

ただし生理を控えて経血が混じっているだけ…という事もあるので、これだけでは判断できません。基礎体温が高い状態が続く、生理が遅れる、ずっと胸が張っている、だるい…など、他の種類の症状とあわせて考えましょう。

ちなみに、一般的な妊娠検査薬は生理予定日の1週間後から使えるようになりますよ。

性感染症・病気による種類

1.黄色っぽい+量が増える

自覚症状が出にくい性感染症ですが、子宮頚管炎を起こすのでオリモノに変化が出る女性もいます。黄色っぽいオリモノが増える、排尿時に痛みや下腹部痛がある、不正出血がある…などに当てはまれば性器クラミジア感染症の可能性があります。

クラミジアは感染者が最も多い性感染症。放置すると子宮外妊娠・不妊症に繋がったり、HIV感染の確率が3~5倍に上がったり、母子感染したりします。こういう種類に変化を感じたら早めに婦人科を受診しましょう。

2.ヨーグルト状or白くてポロポロ+量が増える

ヨーグルトのようにドロッとしているか、白くてポロポロ…というわかりやすい種類のオリモノ+痒みがあるなら、性器カンジダ症でしょう。

カンジダはもともと体に生息するカビ菌が原因。主に体の免疫低下や抗生物質・ピルの服用、妊娠などによって女性の5人に1人が経験する珍しくない病気です。

パートナーに移してしまったり悪化したりするので、婦人科に行って薬を処方してもらいましょう。

3.生臭い+黄緑or灰色+量が増える

魚が腐ったような生臭いニオイがする黄緑や灰色のオリモノが増えたなら、細菌性膣炎という種類の病気かもしれません。膿のようなドロッとしたオリモノが出たり、外陰部が赤く腫れることもあります。

細菌性膣炎の原因は免疫力の低下、膣内のPHバランスが崩れた、善玉菌の力が弱まった、など。膣内で細菌が繁殖して発症します。生理の後や性行為後に必ず発症する…という女性もいます。

膣錠で治療するので早めに婦人科にかかりましょう。

4.悪臭+あわ状で黄色or黄緑っぽい+量が増える

強い悪臭がして、泡状で黄色または黄緑のオリモノが増えたならトリコモナス膣炎という種類の感染症かもしれません。他にも外陰部・膣の痒みが強かったり、痛みがある場合があります。

放っておくと不妊症・早産・流産に繋がる可能性がありますし、パートナーはもちろんタオルや浴槽などで他人にも移してしまいます。早めに婦人科に行って治療しましょう。

5.悪臭+黄色くて膿のよう+量が増える

悪臭が強く膿のような黄色または黄緑のオリモノが増えたなら、淋病という種類の性感染症かもしれません。1回の性行為で移る確率は約30%ほど…と感染力の強い病気です。

下腹部痛があったり発熱する事もありますが、なかなか症状が出にくい傾向があります。こちらも子宮外妊娠や不妊症に繋がる可能性があり、母子感染もするので早めに婦人科で治療しましょう。

また、この特徴のオリモノが続く+発熱や下腹部痛がある場合、子宮内膜炎卵管炎を発症している可能性も…。細菌が原因なので、こちらも病院で治療しましょう。

6.悪臭+茶色い+量が増える

生理前後に経血が混じってオリモノが茶色っぽくなる事がありますが、時期が違う、悪臭がある…という場合、子宮頸がん子宮体がんの可能性もあります。茶色っぽくなるのは危険な不正出血によるものかもしれません。

また、子宮頸がんの場合は性行為で出血する事もあります。いつもと違う種類…と思ったらすぐに婦人科を受診しましょう。何もなければ「良かった」で済みますし、万が一の場合も早めの発見が大切ですよ。

おわりに

いかがでしたか?下着に付着して時間が経った後のオリモノは変化してしまっている事が多いので、トイレットペーパーで拭いた時に付いた状態で判断しましょう。

またオリモノには個人差があるので、ご紹介した種類を参考にしつつ“普段の自分の状態”と比較をしてくださいね。

カラダ

(ライター/ユキ)